2017年4月25日火曜日

めぐみ館通信 2017年4月22日 第75号

人と人との関わりの温かさを感じながら
 新学期に入り3週間が経ちました。慌ただしい毎日の中にも、少しずつですが、気持ちのゆとりを持ち過ごせるようになっていることが、一人ひとりの表情から感じられます。
 全体的にとても元気な1年生。先輩たちは、そんな元気な1年生の様子に「若いって……すごいね。うらやましいわ」と何とも落ち着きながら、語っている姿に、微笑んでしまいます。彼女たち曰く、1歳、2歳の差はとてつもなく大きいのだそうです。
 1年生は、寮生活の流れを覚えようと先輩から伝えられることを一生懸命覚え、生活している姿はとても新鮮です。2年生は、伝える立場になり、あらためて自分自身を振り返る時間ともなっています。「去年教えてくださった、今の3年生の先輩方ってすごいです」「人に伝える。教えることって難しいですね」としみじみと語る生徒もいます。寄り添って、一緒に体を動かしながら伝えてほしい。関わることで、関係も築かれていくことは、ミーティングの中で3年生から2年生へ伝えらえたことです。「いつでもサポートする」ことと、また「私たちもできていないことがまだまだたくさんある」「気づいたことは、私たちに遠慮しないで教えてほしい」「私たちも気づかないことが多くあるはずだから」と2年生へ誠実な気持ちで語りかける3年生でした。2年生も3年生の思いを受け止めて、誠実に疑問や戸惑いを投げかけました。
 2年生からの意見に対して、「教えてもらって良かった。言ってくれてありがとう」と心を込めて、受け止め返答する3年生の姿がとても印象的でした。
 私達は、“できる”“できない”の結果を求めてしまいがちです。しかし、目指しているものは、そういうことではありません。共に生活する中で、どれだけ関わり、考え、ここで出会った仲間と共に、感じ表現していく事が大切なことだと思います。こんなにも人と人との距離を身近に感じながらの寮生活。どっぷりと浸って過ごしてほしいと願っています。(小菅)

0422_me01 0422_me02

 

 

 

 

礼拝のお話
「2代目“ぼっち”の継承」3年 T.A
 皆さんは、「ぼっち」と聞いてどう思いますか?“暗い”“かわいそう”など、マイナスのイメージを持つ人が多いと思います。ですが、私はそうは思いません。なぜなら私がその「ぼっち」を実際に体験してみたことで「ぼっち」になれるということは、とても素晴らしいとあらためて発見できたからです。

0422_me03 かくいう私も最初は「ぼっち」に対して、あまりいいイメージを持っていませんでした。私が1年生の頃、当時の寮の3年生の先輩に「ぼっちの伝道者」と呼ばれる方がいました。その方は、私がこうして話しているように、礼拝のお話の中で「ぼっち」の素晴らしさを伝えていました。しかし、当時の私は、人目につくことが大の苦手で、「ぼっち」を周りと違う=人目に付くと考えて、そんな恐ろしいことはしたくないと思っていました。
 そう思い続けて1年間、2年生になった私に「ぼっち」になる機会が訪れました。人間関係の悩みもありましたが、一番「ぼっち」になりたいと思ったきっかけは、自分自身への問いかけでした。2年生になりたての頃の私は、少し自分に対して危機感を感じていました。なぜなら、常に誰かと行動しなくては気がすまなくなっていたからです。そこで、一人でランチを食べることから始めてみました。人生初の「ぼっち飯」をしました。最初は、おっかなびっくりという感じで、やはり周りの目が気になり、食事どころではなくなっていました。しかし、回数を重ねるたびに慣れ、いつの間にか「ぼっち」になることを楽しみにする自分がいました。好きな時に一人の時間を楽しみ、好きな時に友達と会話する。これだけで、私の生活はとても充実したように思えていました。
 さらに、私が一人の時に出会った子たちと仲良くなり、気づけば違うクラスの友達もたくさんできました。そう、「ぼっち」になってたくさんの友達が出来たのです。もちろんクラスの友達とも仲が良いし、ふざけあったり、冗談を言い合ったり、敬和生活をエンジョイしています。
 敬和は安心して「ぼっち」に慣れる環境です。皆さんも勇気を出して「ぼっち」になってみませんか?もし、自分が望まずに「ぼっち」になったとしても、周りの人たちが手を差し伸べてくれることも、心に覚えていてほしいです。

 

 

 

 

入寮礼拝の朝~先輩たちに見送られて

0422_me04 0422_me05 0422_me06 0422_me07

 

 

 

~みんなで分け合って~
 差し入れやお土産をいただきます。彼女たちのおなかにあっという間においしく消えていきます。どんなものでも、おいしさを分け合っていただきます。40ケに切り分ける技も習得。切り分けを見守る目も真剣。彼女たちの至福のひと時です。

0422_me08 0422_me09 0422_me10 0422_me11