2017年1月30日月曜日

今週ののぞみ寮 第14号

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 大望祭!! 今年で第11回になります。去年、一昨年は大望祭と称して、大運動会を開き、大望生や男子寮のみでバカ騒ぎをしていましたが、今年度は従来形に戻しまして、女子寮を含めた他の館を招き、見てもらって、楽しんでもらう大望祭にしました。そもそも始まったのは12年前。その間、1年だけ開かれない年がありました。大望館3年生が、最後の思い出づくりにと始めたのがきっかけですが、改めて、男子高校生のエネルギーを感じるお祭りとなりました。笑い、笑い、笑い、最後にちょっとだけしんみりしました。来年にも期待したいです。

 

 

 

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 3年生、ついに巣立ちました。1月26日に最後の寮合宿で部屋をきれいにした後、男子寮は焼肉の食べ放題で、腹いっぱいになり、女子寮はそれぞれの館で開かれる(みぎわ館は2月に開きます)、3年生送る会で涙をし、寮でのプログラムは最後の修了礼拝を残すのみとなりました。3年生の使っていた部屋は空っぽです。空っぽになった部屋を改め見て見ると、意外に広いことに気が付かされます。後日、宅急便屋さんに荷物を取りに来てもらいましたが、2t車3台が何度もピストンしながら半日かけて荷物の搬入をしてくれました。それもそのはずです。中には段ボール30個にもなった生徒がいます。そんな荷物をどこに置いていたんだろうか?本当に全部必要な物なのだろうか?色んな?が頭を巡りましたが、この巣立ちを終えると、それぞれの館は早速部屋替えの準備に入ります。もう3年生の居場所は無くなってしまうんです。嬉しいような、寂しいような、そんな日を迎えました。

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 1月25日(水)の夕食は「3年生とのお別れディナー」でした。運営委員会で企画してくれ、1年生が友愛館のデコレーションを買って出てくれました。たくさんの風船と紙で作ったお花に囲まれた友愛館で館ごとにテーブルを囲み、学年入り混じって座り、全員揃って頂きますをし、3年生からのリクエストメニューを食し、歓談し、片岡先生の力作のスライドショーを見て涙ぐみ、大笑いし……。とっても温かい、素敵な時間になりました。

 ちなみに3年生リクエストメニューは、餃子1人前(6個)、キムタクご飯大盛り、春雨サラダ、中華スープ、アロエヨーグルトナタデココ入りでした。すごいボリューム!でも美味しいから、当然完食。この日の残食はビックリするほど少なかったです。(いつも、こうだといいんだけどなぁ~)それにしても、ビーフシチューとか、もっとなんかこう豪勢なスペシャルなリクエストがあるかと期待していたのですが、餃子とは何とも……笑。でもこの3年生らしいなぁ!とも思えるメニューでした。

 片岡先生作のスライドショーは、3年間のとっておき写真満載。1年時からグッと大きく成長したのは表情からでもよく分かります。まだまだ幼い自分や仲間が映し出される度、大歓声が。本人も大笑いしてしまう程の変わり様。のぞみ寮の3年間って、本当にすごいなぁ、仲間との日々ってこんなにも人を変えるのか!と写真を通してでも実感できました。

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のぞみ通信 2017年1月26日 第224号

The Golden Rule

寮長 東 晴也

 2017年になりました。どうぞ今年もよろしくお願いします。

 今年は敬和学園にとって特別な年です。敬和学園創立50周年として、様々な企画が用意されています。キリスト教会にとっても特別な年です。ルターの宗教改革500周年です。私たち個人にとっても特別な年ですね。そう自分に残された人生のスタートの年です。
 今、皆さんはどんな気持ちでここに座り、明日から始まる始業に備えていますか?
 すくなくとも私たちは明日、兵隊として戦争に行くことはありません。72年前の長岡空襲のような空爆に怯える明日を迎えることもないでしょう。明日、江戸時代のキリシタン禁制下による踏み絵を踏むかどうか悩む必要はありません。古代ローマ帝国下でキリスト教徒ゆえにコロッセオで処刑されることもありません。明日、生きることができるかどうかの重病人もここにはいないはずです。明日、私たちは何の生命の危険も、危機も、戦争も、信教上の迫害もないのです。明日シリア反政府勢力によるあるいは過激派によるテロに怯えることもないのです。朝起きて、用意された温かい食事をあたりまえのように食べることができます。あるパキスタンの少女のように、学校に行くことを望んだためにスクールバスの中で銃撃されるということもありません。

0126_no01 私たちは、歴史的にまた世界的に見れば、本当に恵まれた環境の中に生きるごくごく少数者の中の一人であることは、明白です。問題は、このような歴史的・世界的に見ても稀な事実を享受しているにもかかわらず、この事実を実感し、感謝することができない私たちの感受性の鈍さないし想像力の欠如にあります。
 友愛館の寮長室の壁に、前寮長の信田先生が残していかれた1枚のプレートが今も掲げられています。それは、英語で「The Golden Rule」とあります。聖書の金言です。その御言葉が、今日読んでいただいたルカ6章31節です。単純なルールですが、これが難しい。このゴールデンルール、小西校長風に言えば「気づかい」でしょう。これは特に女子寮でもよく聞かれる言葉ですよね。榎本前校長風に言えば「思いやり」でしょう。本当にふだん日常に聞き慣れた言葉です。このことがいかに大切か!こんな単純なことが出来れば、日本からはいじめは根絶します。世界からは戦争がなくなります。このような人が今、世界中で求められています。このようなことこそ、ここ敬和で学んで、身につけて卒業してほしい。本当に大切なことは目に見えません。
 47回生は、あとわずかの敬和生活になりました。この学校で学ぶべきこと、学んでいますか?全て学びきって卒業してほしい。そして、48・49回生は、その3年生の姿から受け継ぐべきこと、学ぶべきこと、学んでほしい。それは敬和学園のためにではなく、一人ひとりのかけがえのない皆さんの成長のためにです。

(2017年1月5日 開寮礼拝より)

 

 

 

 

 

 

< 寮生リレー >

のぞみ寮クリスマス

『GIVE』 ~神様からのプレゼント~

礼拝委員O.T (大望館2年 京都府)

 2016年12月10日にのぞみ寮寮クリスマスが行われました。今回の寮クリスマスで僕は礼拝委員として運営に携わらせていただきました。最初に、礼拝委員のみんなで寮クリスマスのテーマについて考えました。話し合いの結果、『GIVE』に決まりました。このテーマには、「クリスマスに神様が私たちにひとり子イエス様を与えて下さった喜びを覚えよう。また、与えられるだけでなく、自らに与えられた賜物を生かして他者へ与えることの出来る人になろう」という意味が込められています。世代交代が行われて間もない中にもかかわらず、一人一人が自分の意見を持って話し合えた結果、スムーズに決めることが出来ました。

0126_no02 また、礼拝では柏崎キリスト教会の中川善悦牧師を講師として招き、『GIVE』というテーマを元にお話していただきました。『神様からのプレゼント』と題されたお話は、中川善悦先生の特技であるパントマイムを交えたものでした。そのため、豪華ディナーを食べ終わり、程よく時間が経ってから襲ってくる睡魔にも負けず、多くの人が中川善悦先生のお話に耳を傾けていました。
 その中でも、全身を使っての天地創造、風船を使ってのパフォーマンスは迫力があり、『GIVE』の意味を無言で私たちに教えてくれているように感じました。会場全体が中川善悦先生の創り出す不思議な世界に包まれていました。
 その他にも、お話の中で先生の経験や体験からGIVEについて考えたことをお話しされました。自分自身が悩み、苦しみの底についた時、人は初めて神を見る。イエス様が共に歩んで下さっていることに気付き、前を向いて生きる力が与えられる。そんな内容でした。礼拝が終わったあとも中川善悦先生の周りはファンの寮生で一杯でした。お話の内容がひとり一人の心に届くものだったからだと思います。
 今回の寮クリスマスは笑顔と学びがとても多いものだったと思います。中川善悦先生との出会いとすばらしい時間を与えて下さった神様にとても感謝しています。

 

 

 

クリスマス祝会でのスピーチ

クリスマスの夜に想うこと

S.A(めぐみ館3年 新潟市)

 47回生は登校日もあとわずかとなりましたね。あっという間の3年間でした。今回はそんな私の寮生活についてお話したいと思います。私は交通手段の都合で1年生の冬にめぐみ館に途中入寮しました。寮に入るのが嫌で仕方がなかった私は、入寮礼拝で不安と緊張とで泣いてしまい、そんな私につられて母も泣いてしまうという恥ずかしい入寮礼拝だったと今でも鮮明に覚えています。

0126_no03 私は入寮した日から日記を書く習慣をつけています。自分の成長を自分で発見できたり、感じたりできるので日記はとても良いです。入寮したばかりの日記には『家に帰りたい』という弱音ばかりが毎日綴られていました。私は、めぐみ館にもともと仲のいい子が少なく、もう出来上がっている47回生の輪に入ることもできず、また新しい環境や生活リズムにもなかなか慣れることができずにいました。しかし、ご飯の前や礼拝の前に『一緒に行かない?』とお部屋のドアをノックしてくれる仲間がいました。そんな仲間のおかげで毎日綴られていた『家に帰りたい』という弱音は消え、寮の仲間とふざけあった出来事がたくさん綴られています。
 そして仲良くなるにつれて、やはり意見がぶつかり合うことも多々ありました。入寮前の私は人に嫌われたくないと、自分の意見や気持ちを言うことをなるべく避けていました。でも、めぐみ館のみんなはそんな私を変えてくれました。ちゃんと私の意見や気持ちを受け止めて向き合い、そしてぶつかってきてくれました。おかげで今こうやって皆さんの前で自分の気持ちを伝えることが出来ています。
 学校で嫌なこと落ち込むことがあったとき、めぐみ館に帰ればみんながいる。ただそれだけで元気になれるのです。そんな第二の家族のような存在を持てたことを私は誇りに思います。また、私が悩みを抱えもやもやしているときは、すぐに事務室に駆け込むのですが、その時は夜遅くまでとことん話を聞いてくれる先生方がいました。本当のお母さんのようにいつも支えてくれて、時には本気で怒ってくれます。
 このような恵まれた環境で2年間過ごせたことを心から幸せだと感じます。いつもは照れて言えないたくさんの感謝をこの場をお借りして言わせていただきました。この思いが伝わっていたらうれしいです。

 

 

 

礼拝のお話より  3年生ラストメッセージ

悩みを聞いてあげられる人になりたい

K.Y(光風館3年 新発田市)

 私は中学生の時、友達とケンカばかりをする等、指導を人より多く受けていました。そんな中、進路相談をしたある日、先生に敬和学園を勧められました。「敬和学園はいい先生ばかりだし、いい人もたくさんいる」と言われ、敬和に入りたいと思い、受験することを決めました。
 ですが、最初は「どうせ合格しないんだから…」と諦めて、あまり勉強しないで面接練習もボロボロでした。でも、友達に「一緒に勉強しよう!」と誘われ、しぶしぶ勉強を始めました。そして、私は敬和に合格しました。
 敬和に入学した時、最初は不安でたまらないし、友達が出来るか心配でした。それに、先生も信用出来なかったです。そんな毎日を過ごしていましたが、こんな自分にも変化がありました。それは、自分から話しかけて、たくさんの友達を作れたことです。それと、もう一つの大きな変化がありました。それは入寮したことです。
 なぜ入寮したかと言うと、将来ひとり暮らしをしたかったし、父親が高校生の時に寮生活を経験していたので、勧められたからです。途中入寮して、自分自身が成長したと感じていることは、洗濯など身の回りのことが出来るようになったことです。さらに、その中でも一番成長したと感じたことは、人に悩みを言えるようになったことです。友達が出来るか心配していた自分、先生を信用出来なかった自分が悩みを言えるようになったことは、とても大きな成長でした。そして、今度は私が悩みを聴いてあげられる人になりたいと思い始めました。
 そんな時に、ある聖書箇所がピッタリ合うと感じました。その聖書箇所は、マタイによる福音書7章12節「だから、人にしてもらいたいと思うことは、何でも、あなたがたも人にしなさい。」です。私が悩みを言えるようになったこと、今度は私が悩みを聴いてあげられる人になりたいと思ったこと。私の敬和生活は、この聖書箇所を経験出来た3年間でした。
 みなさんに伝えたいことは、敬和や光風館には良い先生や優しい友達ばかりだということ。何でも諦めてはいけないということ。努力をすれば成果はきっと付いてきます。そして、光風館のみなさんもこの聖書箇所のような人になってもらいたいと思います。
 今までこんな私を受け入れてくれて、ありがとうございました。

光風館クリスマス ビンゴ大会より

 

 

 

 

ラストなメッセージ ~伝えたい想い~

S.Y(みぎわ館3年 新潟市)

 最近、大学も無事合格したので春から住む家を探し決めたのですが、にぎやかなみぎわ館に慣れているので日に日に一人暮らしが嫌になってきて、行きたくなくなってきた今日この頃です。
 そんな私がここ、敬和学園のぞみ寮みぎわ館に入寮したのは、約2年前の春。2年生が入寮してくる前日の事でした。その日のことは、ただ1つ、私に水道の蛇口のひねり方をじっくり丁寧に教えてくれたN・Y氏のことしか覚えていません。きっとそれが強烈過ぎたのでしょう。
 入寮した当初、私はまだ人見知りが今以上にひどかったのでとても静かでした。なので、入寮してしばらくは知らない人ばかりなので怖くて話しかけられず、何をしたらよいのかもわからなかったので、大体21時30分~22時には寝ていました。しかし『慣れ』とはすごいもので、いつの間にか館の人たちと話せるようになり、自分一人で行動できるようになっていました。きっと47回生がたくさん助けてくれたからですね。ありがとう。
 しかし、慣れたとは言っても入寮したばかりで間違えることは多くありました。そんな中、初めての部屋替えが行われました。まさか入寮したばかりの私と48回生の二人部屋になるわけはないだろうと考えていたら、まさかのそのパターンでとても驚いて不安になっていたのを覚えています。
 一緒になった48回生の子たちにはたくさん迷惑をかけたことでしょう。ごめんなさい。それに、人見知りをするので仲が良くなるにも時間がかかりました。でも、いつも次の部屋替えがある頃にはすごく仲が良くなっていて、とても楽しい日々を送らせていただいていました。ありがとう。
 最近、よく敬和学園で3年間過ごしたかったなぁと思います。その思いは卒業に近づくにつれ強くなるばかりです。きっとほかの子たちに比べて寮で過ごし、生活してきた時間が短いせいなのでしょう。これからなかなかみぎわ館の子たちと顔を合わせることができなくなるのかと思うととてもさみしいです。
 いやなことも大変なこともたくさんありました。でも、こんなに離れがたいと思える子たちと出会い、楽しく幸せな日々を送ることができました。とてもありがたく、幸せなことです。

「満面の作り笑顔」のみぎわっ子

 

 

 

寮生活での変化

考えられない変化

S.H(大望館1年 神奈川県

 私は中学校の時、高校は行く気になれませんでした。そんな私に、母は将来のために高校に行くように言い続けました。その時、ここならいいんじゃないかと勧められたのが敬和学園です。しかし、敬和に行くなら寮生活をしなくてはならないということで、嫌で仕方がありませんでしたが、当時の私に行ける高校はなく、しぶしぶ受験することにしました。
 一回目の一月受験の時、私は新潟まで来ていましたが、ホテルから出ず、受験をすっぽかしました。神奈川に帰り、母に二月の受験は必ず受けるよう言われ、面倒くさいながらも、二月の受験は受けました。でも、行きたくない気持ちは変わりませんでした。
 当日の面接で、私は自分の気持ちを正直に伝えました。「敬和に行きたいかどうかわからない」そう伝えました。正直、高校受験はこれで落ちたと思い、これで高校に行かずに済むと思っていましたが、結果は合格でした。正直、ビックリしました。面接であんなことを言ったのに、合格だったのです。
 受かってから、見学に行きました。見学に行って心配になりました。潔癖症が少しある私は、ここでやっていく自信がなかったのです。
 入寮の日、何故か一月受験当日のように、すっぽかさなかった私がそこにいました。案の定、最初の頃は学校も寮もやめたい気持ちでいっぱいでした。ですが、私と同じ気持ちでいる友人がいることを知り、一人ではなかったと安心してから、少し変わりました。
 正直、今も少し学校に行きたくない気持ちはありますが、楽しいという気持ちもいっぱい出てきました。一年前の私には考えられない変化です。だからやっぱりここに来て本当に良かったと思っています。

 

 

 

教師からの一言

巣立ちを前にして

光風館担任 片岡 自由

 昨年度のこの時期に、47回生から「卒業する46回生をお祝いするために特別な行事を企画したい」との声が上がり、今までで初めてとなる“のぞみ寮お別れパーティ”を開催することになりました。いつもの夕食とは少し違って、3年生からのリクエストに応えたメニューを管理栄養士 五十嵐さん・調理師さんが作ってくださり、風船や色紙で飾り付けられた友愛館に、寮生はもちろん私たち寮務教師も心温まるひとときとなりました。そのパーティの中で、47回生から寮務教師へ「46回生の3年間を振り返るスライドショーを作成してほしい」とのお願いを受けました。時間に追われながら、私が慣れない作業を進めました。時間が迫る中、「みんなに喜んでもらえるように作らなくてはいけない」というプレッシャーを感じていましたが、苦ではありませんでした。何故なら、寮生ひとり一人の表情の豊かさに胸が熱くなり、彼ら・彼女らの成長と変化に感動していたからです。
 今年も48回生からスライドショーの作成を頼まれ、快く引き受けました。47回生の入学・入寮当時の写真を見ると、まだまだ幼さが残り、とても緊張していることがわかります。しかし、毎日の新しい出会いや数多くの行事を重ねていくごとに笑顔を見せ、逞しく頼もしくなっていきました。そんな彼ら・彼女らが早くも卒業・寮修了を間近に控えていることに、驚きと喜びを感じています。この3年間での経験を通して、大きく成長した彼ら・彼女らの活躍に心から感謝し、それぞれの新しい歩みへと気持ち良く送り出したいと思います。
 そして、その大きな背中を追いかけ、越えようとしている48・49回生の姿がここにはあります。彼ら・彼女らが明日どんな表情を見せてくれるのか、どんな活躍をしてくれるのか、楽しみで仕方ありません。これからも共に笑い、共に泣き、ひとり一人の成長を心から喜んでいきたいと思います。2017年もどうぞよろしくお願いいたします



2017年1月23日月曜日

今週ののぞみ寮 第13号

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 とうとう新潟にもドカッと雪が降ったある夜。夕食後にふと外に出てみると、みぎわ館前で白い息を吐きながら作業をしている2人組発見。雪かきをしているでもなさそうだなぁ……でもスコップを手にはしているし……と近づいてみると、「見て!モアイ!」と。なんと、みぎわ館の玄関前に大きなモアイの雪像が出来ているではありませんか!雪が積もったのを見て、「モアイの雪像を作ろう!」と思い立ち、大きなスコップと小さなスコップ、それに定規を使って、手袋もせずに一心不乱に作業を進めていたのだそうです。「もうちょっと目元の彫りを深くしよう!」とか、「モアイって、鼻の孔どうなってるのかなぁ。」なんて言い合いながら。。。そして、後ろを見て見るとそこにはミニ?サイズのモアイたちが!!!バケツに雪を詰めて固め、ひっくり返して彫刻したのだそうです。ミニモアイは3体。大きいのも含めて4体。どれもみ~んな、違う顔していて、おもしろくて、魅力的でした。

 最初はHさんが一人で始めたモアイ作りだったそうですが、Tさんが部活から戻ってきて「楽しそう!一緒にやらせて!」と共同作業となったのだそうです。なんかいいなぁ。とっても素敵。

 ビッグモアイ完成後は、「モアイ鎌倉にしよう!ここでホットケーキ食べよう!」と穴掘りを始めていました。人ひとり、寝っころがって入れそうな穴が一つポコンと空いていました。……ホットケーキ、穴の中で食べたんだろうか……。笑。

 

 

 

0013_05 3年生がのぞみ寮で生活するのもあと1週間程となりました。1月末からは自宅学習期間となり、ほとんどの3年生が自宅へ戻ります。それまでの1週間、実はとっても忙しい。まず、月曜日と火曜日は敬和生活最後のテストです。それが終わると水曜日は各館での3年生とのお別れ会。木曜日は3年生のまとめ合宿(荷物整理とお部屋の大!大!大掃除です)、金曜日は登校して、それでおしまい。毎日何だかんだとイベントがあり、息つく暇もないほどです。が、それでも最後のテストに向けて勉強は惜しみません。「友愛館で勉強させてください!」とフリーの日にさえリクエストが挙がります。昼も夜もです。ないがしろにせず、最後まできっちりやり切ろうとする3年生の姿勢に、頭が下がる思いです。さすがだね、3年生!

 

 

 

 

 

0013_06 日曜日の夕食後、「歌声が聞こえる!!」と友愛館に行ってみると、礼拝委員の7名がのぞみ寮賛美歌集を片手に大きな声で賛美歌を歌っていました。みんなニコニコ笑顔で楽しそうに歌っています。なんだかとっても嬉しく暖かい気持ちになりました。

 

0013_07 その反対側では食当さんが片付けを終えて集まっているところでした。この日の食当はみぎわ館。みんなで円になってお疲れ様を言い合ってから、「3年生は、最後の食当ですよね。お疲れ様でした!」と更に3年生を労っていました。そうか、この日食当を担当した3年生は、これで食当最後。3年間やり続けてきたことに、確実に終わりがあり、寮修了が近づいていることを改めて実感しました。と同時に、先輩に「3年間お疲れ様でした!」といろんなタイミングで声をかけている1・2年生達の心の持ち方にも素敵だなぁと嬉しくなったひと時でした。



2017年1月16日月曜日

今週ののぞみ寮 第12号

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 1月13日(金)から降り始めた雪は14日(土)の朝にはスネまで埋まるほどに積もりました。 
 朝食準備に行こうと友愛館に向かおうとした時、みぎわ館の前からにぎやかな笑い声が聞こえてきました。ふと見ると、そこには元気なみぎわっ子2人。2年生と1年生が雪まみれになって、みぎわ館玄関前の雪かきをしてくれていました。「おはよう!ありがとう!」と声をかけながら近づいていくと、「滑り台作ってたの!」と。確かに、みぎわ館玄関前に大きな山が一つ出来ており、ソリが設置されていました(笑)。
 最初は雪像づくりをしようと集めに集めた雪でしたが、手袋が無いことや、強い風で雪が舞って寒いことなどで雪像づくりは一旦中止とし、雪かきついでに滑り台づくりをしていたのだそうです。しかも開始時間は朝の6時から!このエネルギーはさすがです。

 雪はやむことなく、溶けることなくの1日でした。のぞみ寮生は朝に昼に夜に、外に出るごとに雪合戦をしてみたり、雪かきしてみたり、ソリ遊びをしてみたり、キャンパス内で立ち往生した車をスコップ片手に救助作戦実行してみたりと、とっても賑やかに1日を過ごしていました。でも、降ったり舞ったりする雪の冷たさ、風の強さに、みんな真っ赤な顔をして、真っ赤な手をして短時間で切り上げていた姿には、かわいくて笑ってしまいました。

 

 

 

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 1月14日(土)の夕食時に毎年恒例の餅つき大会が開催されました。のぞみ寮には100キロを超えると思われる石臼があります。その設置等の会場作りから(これがまた、大変なんです!)行事委員のメンバーが中心となって行ってくれました。
 「餅つき始めるよ~!」との片岡先生の放送を機に、のぞみ寮生が集まり「つかせて~。」と女の子も男の子も集まって列をなしていました。つきたい人の列ができるなんて、嬉しい限りです。こういう積極性は至る所で見られますが、いつもさすがだなぁと思います。
 やったことないからついてみたい人や、自宅でも毎年恒例の人など色んな人がいて、杵が重そうに見えても上手にぺったんぺったんとついていたり、構えは超一流だけど、餅つきの音はへっぽこな人などいろいろで、そこも面白かったです。
 上手だろうがなかろうが、そんなの関係なくみんなで体験して楽しめる、これって最高だと思います。やったことないことをやれる機会があるって、最高だと思います。出来たてを食べられる事、自分たちで作れること、仲間と一緒に元気に笑って取り組めるものがあること、ぜ~んぶ最高だと思います。のぞみ寮にはそんな最高があふれるほどある場所だと改めて気付かされた行事となりました。
 結局何臼ついたのか……。のぞみ寮生がみんなでかかっても食べきれないほどのお餅ができました。「もう食べられない!」ってほど出来立てのお餅をほうばりました。残りは伸し餅にして……さて、どうしようか。

 

 

 

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 1月15日(日)、友愛館で行われた全体礼拝でのお話をみぎわ館3年生のI.Mさんがしてくれました。自分の家族のことや関係を通して気付いたこと感じた事など、とっても心温かくなる素敵なお話でした。
 いつもは寮務教師が順番にお話をする全体礼拝ですが、「自分の気付きをみんなとシェアするチャンス欲しいなぁ。」と発信してくれたことがきっかけで実現しました。寮生は各館礼拝でお話をするチャンスは幾度かあります。が、全体礼拝でのぞみ寮生全員を前にしてはなかなかそのチャンスはありません。今回の彼女のように「話したい!」と手を挙げてくれ、聞かせてくれたことは、のぞみ寮生にとっても私たちにとってもとってもうれしい機会でしたし、こんなチャンス手に出来るんだと知れた時となったのではないでしょうか。
 そして、礼拝の後は毎週恒例の誕生者の祝福がありました。年に1度、自分の誕生日の週の礼拝時に180名の仲間から歌ってお祝いしてもらえます。みんなで心を合わせてお祈りしてもらえます。こんな嬉しい誕生日ってあるのかなぁとつくづく思います。私自身、〇十数年間生きてきて、一度に200人近い仲間から祝ってもらった事などありませんでした。人生で3回きりかもしれない、この祝福の時もいつもみんなで大事にしていきたいと思います。



2017年1月13日金曜日

めぐみ館通信 2017年1月10日 第68号

感謝の気持ちを心に誠実に過ごしていくこと

 新しい年を迎え気持ちを新たにしています。昨年中も、お支えとそれぞれの地からお祈りくださったことを感謝いたします。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

 冬休みに帰省し、久しぶりの自宅でのんびりと過ごすことが出来たことを帰寮した彼女たちの表情から感じます。とても穏やかな表情なのです。

 12月末、皆帰省した後は、物音ひとつせず、風の音一つにも驚いてしまう、静かさにさみしさを覚える私でした。どれだけ彼女たちの息吹がめぐみ館を温かくしてくれていたかを実感しました。静けさの中で私は、どれだけ生徒一人ひとりに寄り添える存在であったかを振り返り、深く反省しました。独りよがりの寄り添いになっていたことも多かったと思います。日々反省しながらも、同じことを繰り返してしまう私でした。

 じっくりと話を聞くことを大切にしなければならないと心の中では、わかっていながらもつい聞く姿勢を後回しにしていることが多くありました。適切なアドバイスをしなければとどうしても思ってしまうのです。それを気付かせてくれたのは彼女たちです。一人ひとりがしっかりと、考え実行する力がついていることを感じます。

 3年生は、1月末から家庭学習期間に入ります。限られた時間の中で私たちが出来ることを話し合っています。居心地のよいめぐみ館、気遣いのできるめぐみ館をめざして、めぐみ館の運営をしてくれた3年生でした。

 2年生に世代交代をして、彼女たちの運営を応援し、見守ってくれています。世代交代をした今だから気づくことを1,2年生に伝えていこうと話あってくれています。先輩たちのこのめぐみ館に対する思いをしっかりと1,2年生が受け止めてくれることと願っています。

 共同生活をしていく中では、思いやり、気遣いがとても大切です。誰かが一生懸命にするのではなく、お互いに支えあって自覚を持って生活をしてほしいと思います。

 一人ひとりの幸せを祈りながら、携わることのできる一人として心を込めて、誠実に関わりながらともに過ごしていきたいと2017年を迎えて心新たにしています。

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 1月5日(木)、久しぶりに夕食を共にしながら、私の心が落ち着いて、ほっとした気持ちになっていくことが分かりました。彼女たちの笑顔に包まれる幸せを感じました。

 3年生は、登校日もあとわずかです。今からさみしさをひしひしと感じていますが、一日一日が実り多い日であるようにと祈っています。

 1,2年生も学年のまとめの時。困難にぶつかった時こそ、しっかりと向き合い過ごしていかれるよう共に生活しながら祈り過ごしていきます。

 あらためて、今年もどうぞよろしくお願いいたします。(小菅)

 

 

 

出会いの2016を過ごして

 生徒として敬和にいた時から、日が落ちて暗くなりかけている12月の放課後の時間が好きでした。寒くて暗い戸外にいても校舎の方を見ると、ほとんどの教室に明かりがついていて、そこから楽しそうな笑い声や様々な賛美歌が聞こえてきます。外を歩いている私の姿を見つけて、声をかけてくれる生徒もいました。とても温かな光景です。

 まだまだ先だと思っていた47回生の卒業が近づくにつれ、同じ人と過ごす同じ時間は二度とやってこないのだという、当たり前と言えば当たり前の事実を実感するようになってきました。私にとって、2016年は出会いの年でした。人数はもちろん、その中身の濃さも。そんなに経験豊富ではないので偉そうなことは言えませんが、これまでの人生で考えると間違いなく、ダントツです。もちろん、全てが順調だったわけではありません。一日が終わって1人、部屋に戻った時にその日の失敗を思い出し「わー、またやってしまった」と後悔したことも少なくありませんでした。しかし、そこからじゃぁ次はどうするの?と背中を押してくれたり、大笑いをさせて気持ちを軽くしてくれたりするのも生徒たちです。教師のエネルギー源は生徒なのだと思いました。

 冬休み、ゆっくり過ごすことができましたか?さて、新学期が始まります。一緒に学ばせて頂く機会が与えられていることに感謝して、心も体も温かく過ごしたいと思っております。本年もどうぞよろしくお願い致します。(村田)

 

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〈キャロリング めぐみ館からもたくさん参加してくれました。〉   

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〈寮クリスマス!!準備と当日の様子のひとこま〉

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今年も彼女たちのステキな表情をお伝えしたいと思います。

「通信の発行を楽しみにしています」とお手紙や、お声をいただきます。とても励みになります。心を込めて発行していきます。

(小菅・村田)