2016年11月7日月曜日

みぎわ館通信 2016年11月7日 第251号

私、自信持ってもいいですか!?
 先日、消灯後に一人の1年生が事務室にやってきました。どうしたんだろう?何かあったかな?と一瞬心配しましたが、入ってきた彼女の顔はニコニコです。私のそばのソファに腰掛けると彼女はいろいろ話し始めました。学校の実行委員に手を挙げたものの周りが賢過ぎてドキドキしている事、前々から興味のあった語学の勉強を、本格的に周りの力を借りながら始めた事、それが楽しくて仕方ないこと、人との関わりに感謝する自分と出会っている事、中学校が苦しかった自分を客観視出来ている事、敬和に入って入寮して自分が大きく変わったこと、それを成長だと思うと恥ずかしく感じるけど、とっても嬉しいことなど、聞いている私が嬉しくなり力をもらえる話でした。

1107_mi01 思い返すと、順風満帆に寮生活をしてこられた彼女ではありませんでした。ホームシックに始まり、様々な文化との出会いにショックを受け(寮生は日本全国から集まります。価値観・文化が多様なのは当たり前ですが、これまで経験したことのない違いの幅にびっくりするのが1年生の「あるある」です。)、周りが立派に見えて切なくなったり……様々な葛藤をこれまでたっぷりしてきました。
 「今振り返ると、なんであんなことに悩んでいたのかなぁと思います。」と笑って話してくれる彼女。「でも、こう思えるようになるためには必要な時間だったんだろうな。」と締めくくってくれていました。中学校生活も含めて、これまで挑戦したことのない事柄にたくさん取り組み、当然うまくいかないこともあるけれど、挑戦できる自分とも出会っています。うまくいかずとも、その中でもうまくいってることに目が向き、嬉しく感じられています。挑戦するからこそ様々な人たちと出会え、多くの異なる感性や価値観に触れ、自分の人間の幅が広がったことにも気が付き始めています。敬和に来て、入寮して、多くの仲間と共に暮らすことで、自分が変わらされてきたことを知り、喜ぶ彼女の姿がありました。
 「私、自信もっていいですかねぇ?」とはにかみながら聞いてきた彼女。「もちろん!」と私。彼女を誇らしく思ったのは言うまでもありません。
 「寮生活していて、成長しないわけないじゃん!」と胸を張って私に語ってくれた2年生がいました。本当にそうなんだ、と改めて教えられた時となりました。ありがとう!(森口)

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実習生との最後の夜
 43回生のS.H先生が3週間の教育実習をいよいよ終える時がやってきました。4年ぶりにみぎわ館に帰って来たS先生。変わったところ、変わらないところ、様々感じていたことでしょう。先生がやって来た3週間前。みぎわっ子の前で「よろしく!」とあいさつをしてくれました。「きれいな人~!」とテンションの上がったみぎわっ子たち。それから毎日一緒に食事を摂り、礼拝を持ち、S先生に礼拝のお話をしていただき、時には先生のお部屋に「お邪魔します!」と遊びに行ってみたり……共に濃い寮生活をしてきました。みぎわっ子にとっても、きっとS先生にとっても特別な時間となったことでしょう。
 そしていよいよ最後の夜がやってきました。「あ、S先生、今夜が最後の寮での夜だ!」と私が気づいた夕礼拝終了時の事です。礼拝委員のS.Hさんがさっと立ち上がりました。「全員、起立!」と号令を掛けます。「なに!?なに!?」と驚く、S先生と私。「S先生、3週間一緒に過ごせて嬉しかったです。ありがとうございました!感謝の気持ちを込めてみんなで歌を歌います。」と、突然始まった全員での賛美歌の大合唱。S先生に向けてなのですが、聞いてる私がジーンときてしまいました。その後、S先生からは「今しかない高校生活を大切に……3週間ありがとう!」とメッセージをもらい、寒い夜ではありましたが、心がほっこり暖かくなりました。
 この出会いが、S先生にもみぎわっ子にも素晴らしいモノでありますように!(森口)

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礼拝のお話
「言葉を大切にしたい」  K.S(2年)
 みなさんは普段言葉遣いに気を付けていますか?先輩に対してはもちろんですが、仲間や家族などへはどうでしょうか。自分が言われて嫌な言葉を使ってはいませんか?自分にそんなつもりはなくとも、相手からすれば嫌な言葉だという時もあるでしょう。例えば「死ね」。軽いノリで、よく言ってしまいがちな言葉で、耳にすることも多いですが、やはり良くない言葉だと思います。言葉に気を付けることは大切だと思います。そして、言葉を選ぶことは相手を思いやることとつながってくるのだと思います。
 そして、自分が忙しくていっぱい・いっぱいになっている時、周りの人たちに当たってしまっていませんか?「うるさい!」とか「黙っててよ!」とか、相手が気遣ってくれていたり、一生懸命励ましてくれているにも関わらず、冷たい対応をしてしまう時はありませんか?本当はそういう時ほど「気に掛けてくれてありがとう」と感謝の言葉を言えばステキなのだと思います。そうしたら、その友人はきっともっと力になってくれるのだと思います。
 私はよく自分のあの時の言い方、どうだったかなぁと振り返ります。嫌な思いさせただろうかと不安になってしまう時もあります。だからこそ、自分の言葉の使い方を改めて考えたい、気持ちが届く言葉を発せられる人になりたいと思います。