2016年3月7日月曜日

みぎわ館 第230号(3月6日)

☆おかえり!そして、いってらっしゃい☆

  2月29日、3年生が元気に、逞しく、のぞみ寮を巣立っていきました。

  2月28日、3年生が1か月ぶりに帰寮しました。

0306_mi01 「ただいま~。」と友愛館にやってきた3年生たちの姿を見つけた時、どんなに嬉しかったか!私自身も、3年生の帰寮をこんなに楽しみにしていたんだ~、なんて思ってしまったほどです(笑)。「おかえり~!」と声をかけながら、なんだか少しお姉さんになって帰ってきたみんなの笑顔が活き活きしていて、とっても嬉しかったです。そして、3年生がいるとなんだかホッとする~と、居心地の良さを感じたのは私だけではありませんでした。久々にみぎわ館に1・2・3年生全員が集合し、にぎやかに夕食を共にし、心を合わせて礼拝を守り、自習時間も自由時間も消灯時間もある生活を共にした2日間。「あ~、落ち着くわ~!」なんて言ってくれる1・2年生と3年生たち。のぞみ寮が46回生みぎわっ子にとって第二の家・家族となっていることを改めて実感し、とっても嬉しくなりました。
 このメンバーがそろっての最後のみぎわ館礼拝では、担任として共に暮らし、共に悩み、共に喜んできた榎本先生から3年生一人一人へのメッセージが。あ~、そんなこともあったなぁ……、先生はそんな風に受け止めてくれていたのか……と、涙あり笑いあり、大きくうなずく姿ありの温かい礼拝となりました。

0306_mi02 自習時間明け、3年生の部屋(3年生は4階の畳の広間で2晩泊まりました。)に顔を出すと、長い旅路と久々の寮生活に疲れたのかぐっすり寝ている人あり、小さく固まってみんなからのメッセージを読んでいるグループあり、マッサージし合っている人たちありと、思い思いに過ごしていて、これもまた46回生みぎわっ子らしいなぁと笑ってしまいました。気負わず、自分らしく居られるようになったのはいつからだったっけなぁと、彼女たちの3年間を振り返り、いろんなみんなの泣いて笑って悩んで怒って喜んでを思い返し、堂々と胸を張って、仲間と認め合いながら寮修了・卒業の時を迎えようとする彼女たちが頼もしかったです。(思い返しながら、一人でじわっと涙ぐんでみたり、思い出し笑いをしてみたり……そんな私の姿を見かけた人がいなかったことを願います!(笑))

 46回生みぎわっ子の様子を見ながら、3年生にじゃれつく1・2年生の様子を見ながら、みんなで守る礼拝も、みんなと食べる食事も、みんなと語り合うコイバナも、笑い転げるバカ話も、毎日毎日普通にしていた事柄が、当たり前になっていた事柄全てが、普通の事ではなく、本当にスペシャルなことだと改めて実感させられました。ここでの出会いを、仲間との関わりを本当に大事にしたい、そう強く思わせてもらいました。

 3年生たちは入寮した時から、頼もしい人たちだったわけではありません。関わり合うことを怖がり、自分を出せず、人も自分も認められず苦しんでいました。孤独を感じて辛がっていました。でも共に暮らす中で毎日ちょっとずつ、一人ずつ、変化するようになっていきました。

0306_mi04 みんなに助けを求めてちょっぴりでも手を伸ばせるようになりました。その手を見つけられるようになりました。ぐいっと引っ張ってやれるようになりました。一人で引っ張り上げられなければ、周りに助けを求めてみんなで協力することができるようになりました。引き揚げてもらった人は、次のだれかの伸ばした手を見つけようと心を配るようになりました。そんな変化を毎日繰り返し、毎日を仲間と共に過ごしながら、今では大きな成長をこの3年間で遂げたと自分で胸を張って言えるようになりました。誰一人例外なく、自分で自分の成長を仲間に話せるチームって本当に素敵だなぁと思います。そして、その話を「確かに!」って認めて合って聞けるチームって、本当にかっこいい!人は人の輪の中で磨かれていくことを、みんなの3年間を通して教えてもらいました、ありがとう!

 これから3年生たちはそれぞれの夢に向かって新しい歩みを始めます。「人生は航海なり」とフランスの詩人ユゴーは言いました。みんなは敬和学園という、のぞみ寮という港をいよいよ出港し大洋を航海します。凪もあれば、時化もあります。楽しい時があれば困難な時もあります。どんな時でも、ここで出会った仲間との時間を力に変えて、ここで出会った仲間にいつも覚えられていることを胸に、逞しく生き抜いてくれることを祈っています。素晴らしい3年間をありがとう!いってらっしゃい。

(森口)

 

 

 

☆待っています!☆

0306_mi05 3年生を送り出して余韻に浸る間もなく、1・2年生にはやらなきゃいけないことが山積みです。まず、テスト!ギャー、もう1週間前じゃん!の叫びと共に、今年度最後のテスト、第5定期テストが目前に迫ってきました。10日から15日まで続くテストに、さっと気持ちを切り替えて挑めるみぎわっ子たちのなんとも頼もしいこと。上手に気分転換を入れながら(ラーメン食べたり、レッグマジックで美脚を目指したり、ジャニーズ映像で癒されたり……)、自習時間も夜の点呼後も机に向かい勉強するみんなの姿に、私も頑張ろう!と思わされています。(何を?って?……いろいろだよ、いろいろ!)
 そして、1年生を迎える準備もやらなきゃいけないことの一つです。でもこれはやらなきゃいけないというより、やりたこと、ですね、みんな!1年生を迎える準備と一言で言っても内容はいろいろあります。自分の部屋に来る1年生に向けてお手紙を書くこと、迎えるお部屋はこんなお部屋だよ!と写真撮影も。1年生が気持ちよく入寮できるように環境の整備も、です。だけど、一番大事なことは先輩たちの心を整えること。47回生は3年生に、48回生は2年生になって、49回生・1年生を迎えるのです。自分たちの心を整えて、チームをより強固なものにして1年生に「Welcome!!」って言えるように、終業までの時間を大切に積極的に使っていきましょう!

(森口)

 

 

 

☆礼拝のお話☆

「新しい挑戦は自分の可能性を広げること」            T.A(2年)

 私は冬休みに郵便局でアルバイトをしました。事前説明会の時に、法律で禁止されている事柄の説明があり、それらの事は絶対にしないようにと言われました。ダメなことはダメだとなんとなく理解はしていましたが、どこか他人事のように思っていたところがありました。もちろん、小さいころから周りの大人に「これは絶対やってはダメだよ」と言われたことは守ってはいましたし、学校の授業でも学ぶことがありましたが、でもやはりどこかで自分にはあまり関係のないことだと思っていました。それが、人生初のアルバイトの事前説明会の最初に「法律に触れることはするな!」と強く言われ、自分の生活に本当は密接しているもので、とても大切な事、重いことなのだと知るところから私のアルバイトは始まりました。

 そして実際に仕事が始まると、私は法律に触れていることしていないかなとか、他のバイト仲間と仲良くなれるかなとか、仕事で失敗しないかなとか、不安だらけでスタートしました。そして何より年賀状の膨大な量に驚きました。数えるのも嫌なほどの大量の年賀状、それを本当に短期間で仕分けし届けることができるのか、やりきれる自信はなく、不安でいっぱいでした。これまで私の家に届く年賀状ですら、たくさん来るなあと思っていましたが、そんなの比ではありませんでした。

 もう一つ驚いたことは、バイトの休憩時間に私以外の人たちはみんな、スマホと過ごしていたことです。スマホ依存という言葉を耳にはしていましたが、実際を目撃し、「大丈夫か、日本!?」と心配になりました。

 仕事にも慣れたころ、私の気持ちにも余裕が出てきました。引っ込み思案な私ですが、勇気を振り絞り何人かに自分から声をかけ、話せる仕事仲間もできました。仕事がこなせるようになった自信が、自分から声をかける行動につながったのかな、と少しうれしくなりました。

 たった10日間のアルバイトでしたが、とても勉強になりました。当たり前に届くと思っていた郵便物も、こうして人の手によって仕分けされ、人の手によって運ばれていた事は本当にすごいことで、感謝しなければいけないことだと思います。また、新しいことにチャレンジすることは、自分の可能性を広げることだという事も少しわかった気がしました。アルバイトに挑戦してよかったです。